マメ知識
モーツァルトやバッハはなぜカツラ?音楽家の髪型と18世紀ヨーロッパのカツラ文化
2025.09.30
Ribbonista編集部(リボンの問屋)
学校の音楽室に飾られている音楽家の肖像画を見て、不思議に思ったことはありませんか?バッハ、モーツァルト、ヘンデル……おなじみの作曲家たちの肖像には、ぐるぐるウェーブの白い髪が描かれていることがよくあります。
実はあれは、本当の髪ではなくカツラ(ウィッグ)、あるいは当時流行していた髪型を表したものです。
なぜ音楽家たちはカツラをかぶっていたのでしょうか?その背景には、18世紀ヨーロッパの貴族文化と、意外にも「リボン」が深く関わっています。
音楽家がカツラをかぶっていた理由
結論からいうと、音楽家たちはおしゃれや個性のためというより、当時の社会的マナーの一環としてカツラや整えられた髪型を身につけていました。
18世紀のヨーロッパの上流社会では、男性はウィッグ(カツラ)や粉を使った髪型を整え、ヒゲを剃ることが正式な身だしなみの一つとされていました。カツラをかぶらずに人前に出ることは、現代でいえばスーツを着るべき場にTシャツで行くようなもの。宮廷や格式ある場で演奏する音楽家たちにとって、カツラは欠かせない身だしなみだったのです。
カツラ文化はどう始まった?その歴史と髪型の変遷
17世紀フランス王室から広まったカツラ文化
カツラ文化の広まりは、17世紀のフランス王室にさかのぼります。フランスではルイ13世やルイ14世の時代に、宮廷の装いとしてカツラが広く定着していきました。
特に「太陽王」と呼ばれたルイ14世の時代には、華やかな宮廷文化とともにカツラの流行が大きく広まり、フランス宮廷の流行はヨーロッパ各国へと波及しました。イギリス、ドイツ、オーストリアなどの上流社会でも、カツラは正装の一部として受け入れられていったのです。
17世紀:大きく豪華なカツラの時代
17世紀のカツラは、肩から胸元まで届くほど大きく、ボリュームたっぷりのスタイルが主流でした。長く波打つカールが特徴で、色は自然な黒や茶色のものも多く見られました。
18世紀前半:バッハの時代
18世紀に入ると、カツラはやや小ぶりになり、実用性も重視されるようになります。「音楽の父」バッハが活躍したこの時代には、耳の横にカールを作り、後ろ髪を束ねるようなスタイルが広まりました。
18世紀中期:モーツァルトの時代
モーツァルトが生きた18世紀中期には、白く整えられたカツラや髪型が流行しました。カツラや髪には、小麦粉やでんぷん系の粉を使って白く見せることもあったとされています。耳の上にカールを作り、余った髪を後ろで一つに束ねるスタイルが定番となりました。
バッハのカツラと髪型
「音楽の父」ヨハン・ゼバスティアン・バッハの肖像画を見ると、ふっくらとしたカールが耳の横に広がる白いカツラを身につけている姿がよく知られています。
バッハはドイツ各地の宮廷や教会で活躍した音楽家です。特に1723年からライプツィヒの聖トーマス教会のカントル(音楽監督)を務めた際には、正式な場に出ることも多く、きちんとした髪型やカツラは欠かせないものでした。
当時のカツラは馬の毛やヤギの毛などで作られ、専門の職人が仕立てていました。高価なものだったため、カツラの質や手入れの良さは社会的地位を示す一つの指標でもあったのです。
モーツァルトの髪型とリボン
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの肖像画には、後ろで一つに束ねた髪に黒いリボンをつけたように見える姿が描かれていることがあります。
この時代、束ねた後ろ髪を黒いリボンで結ぶスタイルは、紳士の髪型の一つでした。リボンは単なる飾りではなく、髪型やカツラの形を整え、束ねた髪をまとめるための実用的なアイテムでもあったのです。
オペラ「魔笛」や「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を作曲した天才モーツァルト。その華やかな音楽と同じように、当時の洗練された身だしなみの中で生きていたことがうかがえます。
モーツァルトが作ったリボンの歌
音楽家としてリボンに親しんでいた時代に生きたモーツァルトは、リボンが登場する楽曲も残しています。
三重唱「いとしいマンデル、リボンはどこに?(Liebes Mandel, wo ist’s Bandel?)」K.441は、モーツァルトが作詞・作曲したとされる楽しい一曲です。モーツァルトと妻コンスタンツェのもとを親友ゴットフリート・フォン・ジャカンが訪ねた時の出来事をもとにしたとも言われています。
タイトルの「マンデル(Mandel)」は「小さな男」、「バンデル(Bandel)」は「リボン」を意味し、韻を踏んだ遊び心のあるタイトルになっています。
ぜひ、聴いてみてくださいね♪
音楽とリボンを楽しむ:おすすめのドレミリボン♪
18世紀の音楽家たちにとって、リボンは身だしなみの一部でした。現代では、音楽とリボンを組み合わせた楽しいアイテムもあります。
楽譜と歌詞が描かれている!?ドレミリボン♪
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ドレミリボン Jingle Bells A #033両面ともに光沢を持つダブルサテン織りのリボンにクリスマスジングルベルのメロディーをプリントしました。広幅の生地を熱で細くカットしたリボンですが、両耳(サイド)をエンボス(型押し)加工しているので、織り上げたように見えます。楽譜も歌詞と共にプリントされていますので、クリスマスのデコレーション、プレゼント用などに最適です。
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ドレミリボン Happy Birthday B ゴールド両面ともに光沢を持つダブルサテン織りのリボンにハッピーバースデーのメロディーをプリントしました。広幅の生地を熱で細くカットしたリボンですが、両耳(サイド)をエンボス(型押し)加工しているので、織り上げたように見えます。楽譜も歌詞と共にプリントされていますので、誕生日のデコレーション、プレゼント用などに最適です。
まとめ
音楽室の肖像画でおなじみの音楽家たちのカツラや髪型は、18世紀ヨーロッパの貴族文化や礼儀作法の中で生まれたものでした。17世紀フランス王室から広まったカツラ文化は、バッハやモーツァルトの時代を経て少しずつ形を変え、その中でリボンは髪を束ねる実用的なアイテムとして活躍していたのです。
モーツァルトの時代の髪型や、リボンが登場する楽曲のことまで知ると、音楽室の肖像画の見え方も少し変わるかもしれませんね。
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この記事を書いた人
Ribbonista編集部
リボンの問屋
創業70年、京都のリボン問屋。リボンを毎日扱う会社として、もっとリボンの存在感を増していきたいと密かに野望に燃えている。
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